四三二三「折々の花は咲くのだが「何それ」と母が聞いてきた花は咲いて来ないんだよね」丈部(はせつかべ)真麻呂(遠江国の防人) 2011.0607
・なにすれそ母とう花の訳を変えてみた。放送の方が詩的。丈部は丁寧にはハセツカイ部。部の文字が示すように使役民。山野を駆使。

四三二七「僕の妻も絵に描いておこう。暇な時に旅路の僕はそれを見て偲ぶことが出来るから」物部古麻呂 2011.0425
・「暇(いつま)もが」が前半か後半で悩む。三句切れにすると「暇さえあったのならば」と絵は描けていないことになる。実験に2句切れで訳してみた。もが浮く感じ。
・モノノベは、ややこしい氏族な感じ。モノノベの「ベ」がややこしい。連も部曲もモノノベなのだ。東国への物部の浸透。

四三三七「水鳥の出立が慌ただしいように。父母に思いを語らないで来てしまった今なんて悔しいんだ」有度部牛麻呂 2011.1212
・防人の旅立ちに父母が重要であったこと、それは家持らの作為も潜在することは解説に詳しい。でも時間があっても話さないよね。