四一三九「春の園に紅色の匂い立つような桃の花。花の下の照り輝く道に、すっくと立つ娘子」大伴家持 2011.0413
・越中(富山県)で詠んだ歌。解説にあるように家持の越中での作歌は国司としての職務と関わる。国司の職務を復元的に考察できないか? やってみたい。

四一四〇「私の園のスモモの花かと(みまごうような)庭に散っている斑雪(はだれ)がいまだに残っているようだ」大伴家持 2012.0306
・750年3月1日の暮れに春苑のモモとスモモの花を見て作った歌。越中での作。3月は春の末の月。スモモは咲いてないかも?

四一九〇「叔羅川で浅瀬を探してあなたよ鵜飼をなさりなさい気晴らしに」大伴家持 2011.0923

四二三五「天の雲をちりぢりに踏み荒す雷神も今日以上に畏(こわ)くない訳がない」県犬飼三千代 2011.0801
・8月の風物詩として雷。違和感、確かに雷は夏の季語だが、稲妻は秋、春雷も冬の雷もある。個人的に晩秋の稲妻が好き。関連して三四二一も紹介。

四二四〇「大きな船に立派な梶をぎっしりと貫いて。この子を唐国に使わせるのだ守護せよ神々」光明皇后 2012.0203
・751年遣唐使の藤原清川に贈った歌。清川は帰郷できずに没するという。春日大社で遣唐使の無事を祈っておこなわれた宴会。阿倍仲麻呂の月?