三九二二「降雪のように白髪になるまで天皇にお仕えさせていただければ貴重なことでございます」橘諸兄 2011.1223
・諸兄(葛城王)は敏達天皇の後裔、母は県犬養橘三千代。一〇〇九は有名。臣籍降下と皇位のかすかなほころび。新年の吉事と、その後の運命。

三九六五「春の花が今を盛りに咲いている折ってカンザシにするための握力があれば」大伴家持 2012.0227
・越中に赴任したばかりの歌。自身の病と世の常の春。太宰府に赴任してすぐ旅人の妻が亡くなるのと重ね合わせているかも。インフルエンザでもつらいもんな。

三九九二「布勢の湖の沖の白波がくり返すように、さあ毎年見て賞賛しよう」大伴家持 2011.0906
・越中での賦(ふ)と称する長歌の反歌。国司というと現在の県知事とよく言われるが、王権(天皇)の代理であり王としての物腰を要求されるのでは? 儀礼的詠歌。