三二二二「三諸は人の守る山、麓にはアセビの花が咲き、頂にはツバキの花が咲く。繊細な美しい山である、見守る山」 2012.0201
・アセビは白い鈴なりの花。泣く子は守るを強調して語調を整えている、籠もるとも関係? 木偏に春と書いてツバキ。つややかな葉に紅の花。

三二四五「天の橋も長ければ、高い山も高ければ、ツクヨミの持っている若水(をちみず)を拝領してきて君に奉り若返りさせたいものだ」 2012.0127
・ツクヨミは月の男神。変若水(をちみず)に対するコラム。宮古島の民話から萬葉集の訓みが定まるまで。折口信夫。

三二四七「沼名川(ぬながわ)の底にある玉、求めて得た玉だ、拾って得た玉だ。(玉の霊力を背負うように)若々しい君が老いていくのが惜しまれる」 2011.0909
・松本清張の「万葉翡翠」の本歌。沼名川が普通名詞か固有名詞かが問題になる。あたらしの語義が…

三二四九「大和国に(あの)人が2人いたと思ったのならば何を嘆くことがあるのか?」 2011.1209
・長歌の反歌。磯城島のは大和を導く枕詞。ありしと思はばなら朔太郎の解釈は成り立つが原文は「有年念者」なので「とし」はゆるがない。コピーロボット的な近代性。

三三三〇「初瀬川の上の浅瀬に鵜を8つ潜らせ」 2011.0923
・こもりくのは初瀬を導く枕詞。鵜飼に関するコラム。舟鵜飼と徒歩(かち)鵜飼があり徒歩鵜飼が古いとする。家持の四一九〇も併せて紹介。