二六七六「空飛ぶ雲になったなら君をずっと見ていたい欠ける日なく」 2011.0915
・ひさかたのは天を導く枕詞。

二八一七「心ゆらいでモノは思わない。水無瀬川(みなせがわ)であっても水は流れていると言われるものだから」 2011.0907
・二八一六と問答の形式になる。水無瀬川は川筋に水のない伏流のみの川。水利用の観点から経験的に水無瀬川の知識があったのだろう。

二九一九「2人して結んだヒモを1人して私は解いてみたりはしない。直接に逢うまでは」 2011.0429
・「結ぶ」をテーマにした萬葉歌のコラム。有間皇子の一四一、一一四二を紹介。解説にも関連歌が。雑学本に奈良時代の貞操帯とあり妙に言い得ている。物理的より呪術的。
・『平城京がよくわかる本』リイド文庫。ヘタな考古学系の入門本より多彩で興味深い記事がある。記事の正確さは両方買ってみなさんで吟味してください。考古学系の入門本のタイトルは・・・

二九六七「「年月が経ったら見ながら思い出してください」と妻が言った衣のぬい目を見ると悲しいんだ」 2011.0919
・ミシンのない時代、当然、手縫いなのだから運針に性格や感情がにじみ出るのは必定。死別なのか生き別れなのか判らないが裁縫の呪術性まで感じる。

三〇〇〇「心が交(か)よえば2人して寝るものを。小山田の鹿猪田(ししだ)を警護するように母が番をしている」 2009.0126