一八八三「宮中の官僚は暇なのだろうか? 梅をさして、ここに集まっているよ」 2012.0206
・ももしきのは大宮人を導く枕詞。早春のうららかな昼下がりに集まる都人。解説では宮中での仕事と遊び。日の出とともに仕事は始まりおおむね正午には終わる、残業も。

一八八五「物はみんな新品がイイ。ただ、人は古くなった方が、よろしいだろう」 2011.0405・2011.1025
・年齢は取るもので若返る事は出来ないというのは客観的事実で、それをどう受け取るのかの問題。
・新(あら)たしきに蘊蓄がある。可惜(あたら)しは当たると同源ともされもったいない、すばらしいの意味。あらたしいは改めるとも同源。平安時代に混用とされる。解説では二三六、記歌謡、五六三、二四一七を紹介。

一九三九「ほととぎす、お前の初声は私によこしなさい。五月につくる薬玉(くすだま)に混ぜて通すから」 2011.0502
・皐月の行事・植物に対するコラム。くす玉は、もともと皐月に作られた薬草を玉状にまとめたもの。家持の三九二一、額田王の二〇もあわせて紹介している。

一九八二「ヒグラシは「時間ですよ」と鳴くのだけれど。片思いの、か弱い私は不安で泣いてしまう」 2011.0824
・たわやめをか弱い属性で性差ではないと解釈すると現代的すぎ? 定まらずも対句で時間をと解釈すべきだが思い定まらずと解釈してみた。ヒグラシの情緒。