野趣好萬葉集(ワイルドヨロズハ)

一四六一「昼は咲いて夜は恋して寝るネムの花。主君のみ見てよいものか? ワケにさえ見せよう」紀女郎 2012.0615
・紀女郎が大伴家持にネムの花に添えて贈った歌。ワケ(戯奴)は若に通じる若い男性に対する軽い蔑称。性愛を象徴する花、皇族の妻、SMちっくでさえある。

一四六三「貴女のよすがのネムは花のみが咲いて、思うに実のらないのではないですか?」大伴家持 2011.0628
・紀女郎の歌(一四六一)に大伴家持が答えた歌。ネムは合歓と書き字面と中国音からセクシャルな意味。ネムの音も寝るに通じる。恋愛に本気になる直前の自制も含めた歌?

一四六五「ホトトギスよ、そんなに鳴かないでおくれ、お前の声を五月の(薬)玉に合わせて通すまでに」藤原夫人 2009.0120
・一〇四にも。

一四六七「ホトトギスのいない国に行ってしまいたい。その鳴き声を聞けば(胸が)苦しくなる」弓削皇子 2009.0205
・弓削皇子は天武と大江皇女の子供、長皇子の弟