一四四二「難波のあたりにアイツが行ってしまったので。残されている春の菜を摘む彼女を見るという悲しさ」丹比屋主 2012.0312
・屋主は池守の子供とするものもある。多治比氏にとって難波は注目に値する地域。摂津職を世襲するんだよねというとトンデモだな。

一四四八「我が家に蒔いたナデシコがいつになった花を咲かせるだろう。(君に)なぞらえて見ている」大伴家持 2011.1122
・大伴家持が坂上大嬢に贈った歌。花と女の類他性能。ナデシコは河原に自生、庭に移植されることが多い。憶良から家持にかけて多く詠まれた。

一四五五「命をかけて恋するからには君のお舟の櫂(かじ)の柄(え)にでもなりたい」笠金村 2011.0412
・笠金村が遣唐使の旅立ちに贈った歌。たまきはるは「命」を導く枕詞。笠氏というと麻呂が1番に思いつく。続柄未詳か? あと笠郎女(いらつめ)。近親では?