……っは! いやいや、心臓。 ダメだよ。平常心、平常心。 あたしは胸に手をあて、深呼吸する。 緒川くんはこっちを見て、首を傾げた。 「あれ?お前、入んねーの?」 ポタポタと、彼の髪から滴が落ちる。 「……ねぇ、今何月か知ってる?」 「あ?、10月だろ」 ……知ってんじゃん。 「ほら!お前も入れよ!!冷てーぞ!」 「……だろうね……」 10月と言っても、下旬。 もう皆、長袖ですけど。風、めちゃくちゃ寒いですけど。