「……綺麗……」
思わず、そう呟いてしまうくらい。
太陽に光に反射して、眩しいくらい輝く海。
そのとき、チャリはヒュイっと左に曲がり、小さな駐車場に止まった。
体がフワフワする。
足が震えるけど、あたしはすぐにチャリから降りた。
さっきまで、緒川くんにしがみついていたことに、今更気付いて、なんだか恥ずかしくなる。
顔が、熱い……。
緒川くんはチャリから降りて、「フーッ」と腕を伸ばした。
この人は、あたしが自分にしがみついていたことに、なんとも思わないのかな。
……思わないか。
そういうの、全然気にしなそうだし。
はぁ、と心の中でため息をついた。
「……重かったでしょ」
駐車場に転がっていた石を、コツンと蹴る。
「うん、すごく」
「えぇ!?」
自分で言ったことなのに、ハッキリ言われると結構ショック。
いや、だいぶショック。
あたしは俯いて、また石を蹴る。
そんなあたしを見て「ウソ、ウソ。軽かったよ」と緒川くんは笑った。
……こいつ、面白がってるな。



