息が止まるかと思うくらい、驚いた。
あたしの頬が、緒川くんの肩に触れそうになったから。
掴まれた腕から、背中に触れそうに頬から、発火しそうになった。
そんなあたしに気づかずに緒川くんは「ここに掴まって」と言って、
あたしの腕を自分の腰へとまわした。
フワっと緒川くんに触れる。
「そんじゃー行くぞー」
のんきにそう言って、緒川くんはペダルを踏む。
冷たい風が肌を刺す。
だけど、緒川くんに触れている所は熱い。
ドキドキと、心臓がうるさい。
――ズキンッ
少し痛む、頭。
……あのさ、あたし、半年しか生きられないんだよ。
胸はドキドキと暴れてるのに、頭は冷静だ。
どうか、どうか気づかれないで。
このうるさい心臓の音と、なぜか泣きそうになってしまったこと。



