びっくりしたけど、あたしは冷静に、目だけを動かしてその声の主を見た。 「緒川くん……」 「お前、寒くねーの?」 「寒いよ。すっごく」 体だけじゃなく、心もね。 「ふはっ、やっぱおもしれーわ。お前」 そう言って、当たり前のようにあたしの左隣に腰を下ろした緒川くん。 触れてはいないけど、とても、暖かく感じた。