冷たい風が肌を刺す。
秋晴れの空を見上げながら、ガシャンッと、フェンスにもたれる。
あたしの心とは真逆に、綺麗に晴れた空。
……あたしの心は、大雨なんだけど。
ああ、このままサボってしまいたい。
まぁ、あたしはそんなこと出来ないんだけどね……。
ボーっと空を眺めていると、大きな鳥が空を優雅に飛んでいた。
こんなあたしを嘲笑うように、それはそれは優雅に。
……生まれ変わったら、鳥になりたいな。
どこへでも飛んでいける、鳥に。
自由に、好きな場所にいける鳥に。
そんなことを考えていると、「なにしてんだよ」と暖かい声が聞こえた。



