帰りは、みんな無言だった。 お父さんとお母さんは、今、何を考えているのだろう。 人が考えているのかなんて、分からないけど、 酷く、絶望しているようだった。 ~~♪ メールだ。 一体、誰だろう。 あたしはケータイのディスプレイを見た。 「……美歌」 ポロッと、名前を口にしてしまった。 「美歌ちゃん、凄く心配してたのよ……麗紀が運ばれてからも泣きながら、麗紀、麗紀って名前を呼び続けてたって……」 ……はっ。 美歌、あたし、あと半年しか生きられないって。 そう、心の中で呟いた。