「おい!?栗田!おい!!」 緒川くんがあたしの肩を支えてくれる。 「ちょ、誰か!!栗田、しっかりしろ!!」 緒川くんの大きな声が頭に響く。 視界が、ぼやける。 息が、できない。 「麗紀!?え!?なに!!どうしたの!?」 遠くの方で、美歌の声が聞こえた。 でも実際は、遠いのか近いのか、わからない。 「おい!栗田!!」 「ねぇ!麗紀!麗紀!!」 ズキン、ズキン 頭が割れそうに痛い。 美歌たちの声が、姿が遠くなる。 あたしは、意識を失った。