「はい……いました」 震えそうになる声を、必死に耐える。 「今日は、お参りに……?」 「はい……」 「そう……ありがとうね……あ、そうだ」 そう言うと、栗田のお母さんは何かを思い出したように、カバンから何かを取り出した。 「はい、これ……」 そう言って渡されたのは、一通の封筒。 「これは……?」