ちゃんと、美歌の顔を見ることが出来ない。 心臓はドキドキとうるさくて、緊張で指先がだんだん冷えていく。 「……麗紀、麗紀ぃ……!」 そう名前を呼ばれたと思った瞬間、ドンッ!と勢いよく美歌があたしに抱きついた。 あたしはその衝撃でバランスを崩したけど、とっさに緒川くんが体を支えてくれた。 あたしはその一瞬の出来事に、頭が真っ白になる。 この状況が全く理解出来なくて。 だって、あたし美歌にあんな酷いこと言ったんだよ。 自分でも苦しくなるくらい、酷いことを。