「まさか、こんな朝に降るとはな」 空を見上げる緒川くんは、どこか嬉しそうで。 あたしも、なんだか嬉しくなる。 「初雪だね」 あたしがそう言うと、緒川くんはあたしを見て「そうだな」と優しく笑った。 この笑顔は、あたしの好きな笑顔だ。 少し大人びて見える彼に、思わずドキッとしてしまう。 「……寒くなってきたし、そろそろ戻るか」 その彼の言葉に、あたしは小さく頷いた。 そのとき――……。 「――麗紀!?」