これじゃあもう、離れられない。 ……離れたくない。 あたしは、ゆっくりと、緒川くんの背中に手を回した。 こんなこと、していいのかな。 そう思ったけど、もう止められなくて。 今まで心にかかっていた鎖が、解けていくみたいに。 彼に触れるだけで、こんなにも、心が温かくなるんだ。 そのとき、緒川くんの背中に回した手にヒヤリと冷たいものがあたった。