でもその記憶は、すごく遠くにある感じがする。 黒板の上にある時計を見ると、丁度8時だった。 まだ、みんなが来るまでには時間がある。 あたしは静かに教室を出て、屋上に向かった。 2階から屋上までって、けっこう階段登るんだよな……。 あたしはやっとの思いで、屋上の扉の前にたどり着いた。 そして、ドアノブを回して、重いコンクリートの扉を力いっぱい押す。 「よい、しょ……」 扉を開けた瞬間、冷たい風があたしの髪を揺らした。