ここで、みんなの奏でる音を聴いた。 あたしはゆっくり立って、楽器がしまってある準備室に行った。 その中には、みんなの楽器がたくさんしまってある。 あたしは楽器ケースから、自分の楽器を出した。 あぁ、ダメだ。涙がこぼれる。 2年間一緒にいた楽器を目の前にすると、やっぱり涙が止まらない。 本当に、今までありがとう。 吹き方が下手で、本当にごめんね。 でもあたしは、バリトンサックスで良かった。 あたしは拭いても拭いても溢れる涙を拭いながら、楽器を軽く手入れした。 きっと、最後だから。