「……えぇ、先生が言うには、成長するに従って治っていくだろうって」
「そうなんですか!?」
思った以上に、大きな声が出てしまった。
「あ、すみません……」
あたしは恥ずかしくなって少し笑った。
……優香ちゃん、良くなるんだ。
元気に、なるんだ。
本当に嬉しい。
優香ちゃんには、色んな世界を見て欲しい。
あたしが言うことじゃないかもしれないけど、色んな人と出会って、色んな世界を知って、これからも楽しく生きていって欲しい。
「麗紀ちゃんも、早く良くなると良いわね」
「……はい」
「それじゃあ、また」
「はい、また!」
そう言って、あたしと優香ちゃんのお母さんは別れた。



