少し眉を下げて優香ちゃんのお母さんは言う。
「麗紀ちゃん、ごめんなさいね。こんな時間まで優香に付き合わせて……」
「いえ!そんな事ないですよ!あたしも、優香ちゃんと話せてとても楽しかったですし!」
「そう?そう言ってくれると嬉しいわ。優香、あなたのこと大好きだから」
そう言って、優香ちゃんのお母さんは笑った。
「……あの」
「なに?」
「その……優香ちゃん、またどこか悪いんですか?」
これは、聞いていいことなのか分からないけど。
でも、この前は2週間で退院って言ってたのに……今入院してるってことはまだ具合が悪いからだよね……。
「……なんだかね、風邪がずっと長引いてるのよ。咳もひどかったりね……」
「大丈夫、なんですか?」
優香ちゃんには、元気になって欲しい。
ずっと、笑ってて欲しいから。



