ここで頷いてしまったら、お母さんはきっと自分を責めるだろう。
どうして麗紀の体調が悪いと気づけなかったのだろう、と。
首を横に振ったあたしを見て、先生は呆れたような顔をした。
「……麗紀さん、今日から入院してもらいます。」
あたしはただ頷いた。
これの方が、あたしも都合がいい。
美歌と緒川くんに会わなくて済むから。
「ではお母さん。手続きをお願いします」
「あ、はい……」
お母さんは先生を一緒に、手続きをしに病室から出て行った。
あたしは視線を窓に移した。
やっぱり晴れか……。
綺麗な青。
……どうして、こんなに空は綺麗なんだろうか。
綺麗な青に、白い雲。
そして、オレンジ色の太陽。