人は、死ぬ寸前まで、なにかを願っているんだから。
きっとみんなは、幸せや健康、そして夢を願ってる。
人は、生まれた時から願われている。
“この子が幸せになれますように”と。
“この子が健康でいられますように”と。
それでもあたしは、“生きたい”と願えない。
あたしは涙がこれ以上こぼれないよう、上を向いた。
目の前には、綺麗な青。
どこまでも繋がっている空。
眩しい…。
あたしは上げた顔を下に戻した。
すると、目の前には曇った灰色。
硬い、コンクリート。
「……ッ…」
涙が落ちて、コンクリートの灰色が黒くなっていく。
もう、なにも見たくない。
なにも聞きたくない。
なにも感じたくない。
ギュっと、目をつむる。
すると、目からたくさんの涙がこぼれ、頬が濡れていく。



