それでも学校には行かなくちゃ。 ひとつでも多く、思い出を作るために。 「おっはよー!!」 通学路を歩いていると、元気なあいさつと同時に後ろから肩をポンッと叩かれた。 「おはよう、美歌」 「あれ?麗紀、寝癖ついてるよ!!」 あたしの後ろ側の髪を指差しながら美歌が言う。 「うそ!どこどこ!?」 あたしは髪を手で抑えながら言った。 すると、美歌はニヤリと笑って、 「うっそー!やーい、麗紀、だっまされたー!!」 と豪快に笑った。 そんな美歌の様子に、あたしはポカンとしてしまう。