未来に向かって、歩くんだ。
家に帰ると、お父さんが先に帰っていた。
そこで、あたしのことを話す。
麗紀は、部屋に戻ってなさい。と言われ、あたしはそれに従った。
あたしは、最低だ。
子供が親より先に死ぬなんて、どれだけ親不幸な事だろう。
今まで、あたしを愛してくれたのに、あたしはその愛に答えることが出来ない。
「……ごめんね」
ぼそりと呟いた。
あたしの小さな声は、静かに部屋に響いた。
胸が、モヤモヤする。
自分が情けなくて、イラつく。
何もできない自分に。
親に対しても、友達に対しても、自分に対しても…。
自分の不甲斐なさに、腹が立つ。
…きっとあたしは、最初から諦めていたんだ。



