「……今日、親御さんは何時頃、帰ってきますか?」
「…えっと、今日は4時頃って言ってました」
そう言うと、先生は少し考えて、
「では、4時半頃、親御さんと一緒にまた来てください。あなたと親御さんに、話します」
覚悟を決めたような目で、先生が言った。
きっと、あたしの“精神”が壊れないよう、親も一緒に、と言ってくれたんだろう。
あたしは頷いて、診察室を出た。
帰り道、お母さんに電話をした。
“4時半頃、また病院に一緒に行こう”と。
電話越しでわからなかったけど、お母さんもなにか覚悟したような、真剣な声で「わかったわ」と言った。
冷たい風が、肌を撫でる。
もうすぐで、雪が降る季節だ。



