「でもね!お正月に帰ってくるの!!」
そして、暗くなっていたのに、また笑顔になる。
自分の気持ちを、そのまま表情に表せるのは、純粋な子供だから出来ることだ。
昔のあたしも、こんな風に、無邪気な子だったのだろうか…。
「あ、今日はわたしとれきお姉ちゃん、同じ格好だ!!」
そう言って彼女は、「ほら!」と自分の格好をあたしに見せた。
「そうだね!お揃いだね」
あたしがそう言うと、また彼女は嬉しそうに笑う。
確か、この前あたしは制服だったな。
そんなことを考えていると、病室の扉がコンコン、となった。
あたしは反射的に振り返る。
優香ちゃんママかな…。
ゆっくりと、扉が開かれた。
「―優香ー」
その声を聞いた瞬間、心臓がドクンっとなった。



