太陽みたいなキミ











帰りのバスで、山ちゃんがみんなにシュークリームを配った。



隣に座っていた美歌は幸せそうな顔で「おいしー!!」と涙を浮かべながら食べている。


「あんた、泣きすぎ。」


「へへ、だって嬉しくて」


そう言って美歌は鼻をススった。



周りを見渡すと、みんな鼻を真っ赤にしながらシュークリームを食べていた。



あたしもシュークリームを口に入れる。

優しい甘い味が口の中に広がり、何故か涙腺を刺激した。



「でも、ホント美味しいよね!!あたしこれなら10個くらい食べれるよ!!」


「…それ太るよ?」


「やだなー麗紀ったら。冗談だよー」


あー、美味しかった。と美歌はシュークリームが入っていた袋を小さく結んだ。






学校について、楽器をしまって先生の話を聞いた。


また山ちゃんが泣きながら話すから、つられてあたし達も号泣してしまった。





そして、帰ろうとしたとき一年生たちがあたし達一人ひとりに赤いバラをくれた。



“今まで、お疲れ様でした”


そう言って目に涙を浮かべながら。



それでまた、あたし達二年生は号泣。