美歌に手を差し出すと、思い切り握られ少し痛い。
ステージに目を移すと、その学校の代表が一列で、審査員の先生の前に並んでいた。
『……S市T高等学校、…ゴールド金賞!!おめでとうございます!』
その声と同時に、後ろの方から「キャー!!」と黄色い声が上がった。
きっと、この高校の人たち。
……はぁ。ハナっから金賞って…。
不安と期待が混ざって、胸のあたりがモヤモヤする。
準々に発表されていく。
その度に、黄色い声や、すすり泣く声が聞こえた。
そして、ついにあたし達の高校だ。
最後ということもあってか、紗夜の顔に緊張が走る。
あたしは思わず、美歌と繋いでいた手に力を入れた。
美歌もそれに気づいてか、同じようにあたしの手を握った。
『…Y市S高等学校―――……
ゴールド金賞!!おめでとうございます!!』



