お風呂に上がって、髪を乾かしているとお母さんが話しかけてきた。
「あ、麗紀…。明日、病院行かなきゃ」
少し、申し訳なさそうにお母さんは言った。
あたしはドライヤーのスイッチを切る。
「…そっか。分かった。何時から?」
明るい声で言った。
お母さんは、心配性だ。ああ言ってはくれたけど、きっと不安なんだろう…。
「えっと、朝の10時頃ね…。だから、学校遅れちゃうけど…いい?」
「うん、大丈夫。」
あたしの返事を聞いたお母さんは、安心した顔をしてリビングに戻って行った。
病院…。
大嫌いな場所だけど、この現実を受け止めなきゃ。
丁度その時、洗濯機が鳴った。
あたしはオレンジ色のタオルを干して、いつもより早い時間にベッドに入った。
最近、すぐ眠くなる…。
薬のせいなのかな。
そう考えてるうちに、眠りについた。



