「ね、ねぇ…。ちょっと怖いんだけど…」
「美歌、そんなにくっつかれたら歩きにくいよ」
「だ、だって~~」
夜の学校は、昼の雰囲気とはまったく違う。
もうみんな、帰ってしまったのか…。
怖がりな美歌は、あたしの腕に自分の腕を絡ませていた。
あたしに張り付いているから、美歌の足に引っかかってしまいそうだ。
「こ、怖い~~」
「大丈夫だって…」
あたしは、怖いのは平気だ。
別に、幽霊を信じてないワケじゃない。
どっちかというと、そういう心霊系は大好きだ。
「…もしかしたら、あたし達の後ろになにかいるかも…」
「ぎゃーー!!!やめてー!」
聞いたことないような大声をあげる美歌にあたしは大爆笑した。



