キーンコーンカーンコーン♪ 予鈴がなった瞬間、みんなは一斉に楽器を片付け始めた。 そんな中あたしも楽器を片付けようと、ケースを開いた。 ―――ズキッ …忘れた頃に、痛みが襲う。 痛い…。 あたしはその痛みを表に出さないよう、必死に耐えた。 「麗紀ー、行くよー」 「あ、う、うん」 流石、美歌の行動力はハンパじゃない。 あたしはケースを準備室にしまった。 「一時間目ってなんだっけー?」 「え、えっと…国語?」 早く、おさまれ。 あたしは拳を強く握り締めた。