紗夜はニコリと笑った。






「いきなり!?」


「えー、何番だろうね?」


「トップバッターだったらどうする!?」


紗夜の言葉を聞いた瞬間、みんながザワつき始めた。


…コンクールまで、あと1週間。






このコンクールに出場する高校の数は102校。



1日目は50校、2日目は52校という風に、コンクールは2日間に分かれて行われる。



あたし達はその2日目に出場する。



「じゃ、発表しまーす!!順番は――…」


みんなの顔に緊張が走った。




「――52校中、52番!!」


………。



「さ、最後!?」


美歌が大きな声で言った。



美歌以外のみんなはフリーズしてしまっている。



「そうね、大トリだね」


紗夜はニコリと笑った。