「――…うっ」 ずっと上を向いていたせいか、グラリと視界が歪んだ。 「……っ」 あたしは思わず、その場にしゃがみこんだ。 それでも、目眩が治らない。 おまけに吐き気までしてきた。 大丈夫、大丈夫…。 じっとしていれば、治る。 「…う、……っはぁ、はぁ…」 あたしはフラつきながら、立ち上がった。 早く、帰ろう。 重い足を引きずりながら、帰り道を歩いた。