「な、なに言ってんの!?」
「あはは、冗談だよ!冗談!!」
そう言って美歌は、ケラケラ笑った。
まったく…人をおちょくって……。
美歌が一歩踏み出すたびに、頭のてっぺんにあるフワフワお団子が揺れる。
あたしはそのお団子を、ムギュッと手で包んだ。
「ちょ、麗紀ー!お団子がー!!」
そう言いながら美歌は、あたしの腕を掴んだ。
「さっきのお返しー」
「ぎゃー!ごめん!ごめんなさい~~!!」
「よろしい」
そう言ってあたしは美歌のお団子から、手を離した。
「あ、あたしこっちだから!」
そうだった。
美歌の家は土手の坂を降りて、すぐ右の所にあるんだった。
最近、遊びにいってないなぁ。
「麗紀!今度家に遊びに来てね!」