「ふふ。今度、作り方教えるわね」 「あたしに作れるかなー」 「作れるわよ。私の娘なんだから」 「はは。なにそれ」 他愛もない話をしていたら、家についた。 「ただいまー」 「あ、麗紀。手洗いうがいしなさいよー」 「はーい」 あたしは洗面所に行って、手を洗った。 そのとき、さっきまで笑っていたお母さんが少し真剣な顔をして来た。 「……麗紀」 「んー、何?」 「やっぱり学校の先生には言っとこうと思うの」