その規則的な振動が、あたしを現実へと引き戻す。 電話だ……。 出なきゃ、出なきゃいけない。 頭ではそう思うのに、体が抵抗する。 「……おい、大丈夫か?顔、真っ青だぞ」 彼の声に、ハッと我に帰る。 「だ、大丈夫……ちょっとゴメン、電話……」 緒川くんは気を遣ってくれたのか、「あぁ」と言って、浜辺を降りていった。 「……もしもし」 『麗紀!?ちょっと今どこ!!』 鼓膜が破れそうな程の大きな声に思わず、耳からケータイを離した。