ひとりじゃない、本当に?
だって、そう言ってくれた君は、僕のことを忘れてしまったじゃないか。


僕は本当にひとりになってしまったよ。


それでもまだ、君は……僕の中で色褪せない君は、ひとりじゃないよと言い続けてくるの?


でも、いつだってあおちゃんは、僕のもとに来てくれた。それは事実。


じゃあ、もしかしたら……。


何年、何十年先かはわからないけど、いつか君が僕のもとに来てくれる日が来るはずだ。


どうせ、あおちゃんに好きだと言えない限り、僕は“この世”を去ることができない。


だったら、待とう。


待ってみよう、君が来てくれるのを。


もし、また君に逢えた時が来たら、その時君が僕のことを思い出してくれていなくても、


必ず、あの頃言えなかった“好き”の二文字を伝えるから……。




いつになるかなんてわからない。


でも、きっとあおちゃんは来てくれると思うから。信じてるから。


だから僕は、この川辺に留まり、あおちゃんのが来るのを待ちながら、あおちゃんの様子や母さんたちの様子を見守ることを決めたのだった……。