主さまたちが部屋から出ると、それを待っていたのか、朔が腰を上げて主さまの前に立った。
もう主さまと同じ位背も高くなり、半妖であるが故に成長も早く、すでにひとりの大人の男になってしまった朔の隣に立った息吹が背伸びをして朔の頭を撫でてやると、嬉しそうに笑いながら子供のように主さまの着物の袖を握った。
「お父様、お母様、今日若葉を泊めてもいいですか?」
「ああ、そのことだがお前にも話がある。中に入れ」
夫婦の部屋となっている元主さまの部屋には朔も無断で入ることを許されず、再び元息吹の部屋へ入ると、腰を下ろした。
朔にとっての2人は憧れの夫婦だし、息吹のような女性を妻にすることが理想。
今でも乳離れしていないと言われればそれまでだが、そう言われても仕方ないほど両親を溺愛していた。
「若葉のことだが、そろそろ白黒はっきりつけよう」
「?若葉のこと…ですか?若葉がどうしたんですか?」
「若葉をどう思っている?妻に迎えたいか?」
単刀直入に主さまから切り出された朔は、言われている意味が分からずにきょとんとしていたが…息吹のわくわく顔を見て意味を悟ると、ぽっと頬を赤く染めた。
「そんな…若葉は人です。…あ、お母様も人だけど、でも俺たちと同じ位長く生きるんでしょう?だけど若葉は…」
「いずれ死別する。それでも構わないのであれば、俺は反対しない。お前はどうだ」
朔が押し黙っていると、主さまは息吹にも明かしていない秘密を口にした。
それを口に出すことで息吹が怒るのは目に見えていたが…いずれ朔が百鬼夜行を継ぐのだから知られることだし、今言わなくてはいけないと思った。
「朔…百鬼夜行を継ぐ者は、一夫多妻制が認められている。何もひとりだけしか妻を迎えることができないというわけじゃない。それを踏まえて考えろ」
「え…そうなんですか?でもお父様はお母様だけを…」
「主さま…私…それ初耳なんだけど!どういうこと!?」
案の定息吹が怒ってしまい、少し焦りつつも後で謝って許してもらおうと考えた主さまは、驚いている朔になおも説明を続ける。
「俺は息吹だけしか妻を迎えないと決めていた。だが実際は何人でも妻を娶ることができるんだ。つまり俺が言いたいのは、若葉だけしか妻にできないというわけじゃないということだ」
「そんな…若葉をお嫁さんになんて深く考えたことありません…」
「ならば考えろ。銀が立ちはだかるだろうが、あいつをやり込めることができるのならば俺は反対したりしない」
朔が瞬きを忘れてしまったかのように固まった。
息吹が荒々しく席を立ち、慌てた主さまが息吹を追いかけて部屋から出て行った。
もう主さまと同じ位背も高くなり、半妖であるが故に成長も早く、すでにひとりの大人の男になってしまった朔の隣に立った息吹が背伸びをして朔の頭を撫でてやると、嬉しそうに笑いながら子供のように主さまの着物の袖を握った。
「お父様、お母様、今日若葉を泊めてもいいですか?」
「ああ、そのことだがお前にも話がある。中に入れ」
夫婦の部屋となっている元主さまの部屋には朔も無断で入ることを許されず、再び元息吹の部屋へ入ると、腰を下ろした。
朔にとっての2人は憧れの夫婦だし、息吹のような女性を妻にすることが理想。
今でも乳離れしていないと言われればそれまでだが、そう言われても仕方ないほど両親を溺愛していた。
「若葉のことだが、そろそろ白黒はっきりつけよう」
「?若葉のこと…ですか?若葉がどうしたんですか?」
「若葉をどう思っている?妻に迎えたいか?」
単刀直入に主さまから切り出された朔は、言われている意味が分からずにきょとんとしていたが…息吹のわくわく顔を見て意味を悟ると、ぽっと頬を赤く染めた。
「そんな…若葉は人です。…あ、お母様も人だけど、でも俺たちと同じ位長く生きるんでしょう?だけど若葉は…」
「いずれ死別する。それでも構わないのであれば、俺は反対しない。お前はどうだ」
朔が押し黙っていると、主さまは息吹にも明かしていない秘密を口にした。
それを口に出すことで息吹が怒るのは目に見えていたが…いずれ朔が百鬼夜行を継ぐのだから知られることだし、今言わなくてはいけないと思った。
「朔…百鬼夜行を継ぐ者は、一夫多妻制が認められている。何もひとりだけしか妻を迎えることができないというわけじゃない。それを踏まえて考えろ」
「え…そうなんですか?でもお父様はお母様だけを…」
「主さま…私…それ初耳なんだけど!どういうこと!?」
案の定息吹が怒ってしまい、少し焦りつつも後で謝って許してもらおうと考えた主さまは、驚いている朔になおも説明を続ける。
「俺は息吹だけしか妻を迎えないと決めていた。だが実際は何人でも妻を娶ることができるんだ。つまり俺が言いたいのは、若葉だけしか妻にできないというわけじゃないということだ」
「そんな…若葉をお嫁さんになんて深く考えたことありません…」
「ならば考えろ。銀が立ちはだかるだろうが、あいつをやり込めることができるのならば俺は反対したりしない」
朔が瞬きを忘れてしまったかのように固まった。
息吹が荒々しく席を立ち、慌てた主さまが息吹を追いかけて部屋から出て行った。

