ーー収拾がつかない。
一家の大黒柱が居なくなったことでさらに羽目を外すようになった連中は、そろそろ酒に酔い始めて絡み出すようになった。
「雪男、俺たちの妹を泣かしたらすぐお前を殺しに来てやるからな」
「いやその前に兄様がきっとすぐ殺して下さる」
わいわいと殺しについてーーそして殺し方について本気で議論し始めてぞっとした雪男は、朔に背後から肩を叩かれて飛び上がった。
「いや!泣かさない!泣かさないから殺し方とか考えないで!」
「?何を言ってるんだ?そろそろ抜けていいぞ」
「えっ?い、いいのか?」
「これじゃ初夜なんか迎えられないだろ」
ーー初夜。
改めてその言葉の意味に首を傾げて考えている朧だったが、雪男はやや顔を赤くしてごにょった。
「あー、まあ…そだな…じゃあそろそろ…」
「初夜というかもうはじめてではな…もがっ」
如月が突っ込みを入れそうになった口を輝夜が笑顔で手で塞ぎ、顎で襖の方を指した。
「ではごゆっくり」
「お、おう。朧、行こう」
弟妹たちはまだ殺し方について白熱した論議を交わしていてこちらに気付く様子はなく、そっと大広間を抜け出た雪男は冷や汗を拭いながら朧の手を引っ張った。
「なんかごめんな、あんま話できなくて」
「私は大丈夫です。だってこれから百鬼夜行も一緒だし、お師匠様との時間は沢山あるから」
「まあ俺は留守役だから中々百鬼夜行には出ないけどさ、出る時は一緒に行こうな」
笑顔で振り返りながら言われた朧は、ふんわりした気持ちになって頷いた。
「で、お師匠様、初夜って…」
「!んー、まあさ、とりあえず風呂に入ってこいよ。その髪とか白無垢とか重いだろうし」
「そうですね、そうします」
…何も気付いた様子はない。
朧と別れた雪男は朧の自室に入るとーー敷いてあった一組の床を見て凍りついた。
「じゅ…準備いいな…」
はじめてではないのに、また緊張して七転八倒。
一家の大黒柱が居なくなったことでさらに羽目を外すようになった連中は、そろそろ酒に酔い始めて絡み出すようになった。
「雪男、俺たちの妹を泣かしたらすぐお前を殺しに来てやるからな」
「いやその前に兄様がきっとすぐ殺して下さる」
わいわいと殺しについてーーそして殺し方について本気で議論し始めてぞっとした雪男は、朔に背後から肩を叩かれて飛び上がった。
「いや!泣かさない!泣かさないから殺し方とか考えないで!」
「?何を言ってるんだ?そろそろ抜けていいぞ」
「えっ?い、いいのか?」
「これじゃ初夜なんか迎えられないだろ」
ーー初夜。
改めてその言葉の意味に首を傾げて考えている朧だったが、雪男はやや顔を赤くしてごにょった。
「あー、まあ…そだな…じゃあそろそろ…」
「初夜というかもうはじめてではな…もがっ」
如月が突っ込みを入れそうになった口を輝夜が笑顔で手で塞ぎ、顎で襖の方を指した。
「ではごゆっくり」
「お、おう。朧、行こう」
弟妹たちはまだ殺し方について白熱した論議を交わしていてこちらに気付く様子はなく、そっと大広間を抜け出た雪男は冷や汗を拭いながら朧の手を引っ張った。
「なんかごめんな、あんま話できなくて」
「私は大丈夫です。だってこれから百鬼夜行も一緒だし、お師匠様との時間は沢山あるから」
「まあ俺は留守役だから中々百鬼夜行には出ないけどさ、出る時は一緒に行こうな」
笑顔で振り返りながら言われた朧は、ふんわりした気持ちになって頷いた。
「で、お師匠様、初夜って…」
「!んー、まあさ、とりあえず風呂に入ってこいよ。その髪とか白無垢とか重いだろうし」
「そうですね、そうします」
…何も気付いた様子はない。
朧と別れた雪男は朧の自室に入るとーー敷いてあった一組の床を見て凍りついた。
「じゅ…準備いいな…」
はじめてではないのに、また緊張して七転八倒。

