「兄様方、明日は百鬼夜行に参上させて頂きたく。今夜は朧と一緒に過ごしまする」
朔と輝夜が顔を見合わせた。
何やらろくなことが起きそうにない感じがしたが、ということはーー雪男は恐らく蚊帳の外。
朔は銀と何やら立ち話をしていた雪男の首根っこを掴んでにっこり笑った。
「じゃあ朧、借りて行くよ」
「はい。お師匠様…行ってらっしゃいませ」
「ああ。おい如月、朧にあることないこと吹き込むなよ」
「貴様に指図される謂れはない。さっさと行かんか」
朧にべったり抱きついている如月をひと睨みした後朔たちに攫われるようにして居なくなると、如月は居間の机にあらかじめ用意していた酒の入った徳利を手に舌舐めずりをした。
「では早速雪男との情事を話してもらおうか」
「は…はいっ!?」
「私は知っているのだぞ。さあさあ、一献おやり」
何故か如月に一夜のことを知られてしまって動揺した朧は盃の酒を一気に飲み干してしまい、目から星が出そうになってくらくらした。
「どうだった?ん?最初から話しなさい」
「はい…。最初から…ええと…」
ーー酒のせいで口が軽くなった朧がすらすらと話してしまい、屋根の上でそれを聞いていた銀が真っ白な耳をぴくぴく動かして盗み聞きしてその内容に転げ回って笑っていた。
「あいつめ、やるな」
「……はあ…それは…想像以上の内容で…いや…本当にか?」
「そうなんです…お師匠様、ああ見えて…ふふ…」
酔い潰れて倒れ込んで寝てしまった朧に布団をかけてやった如月は、若干顔を赤くしながら朧の隣に寝転ぶ。
「奴め…なんてふしだらな…!」
「如月、想像で雪男を組み敷くのは勝手だが実際にはやるなよ。ようやく幸せが訪れるんだからな」
屋根の上から降って来た声に如月は鼻を鳴らして鈴虫の音に耳を傾けた。
「私は真に妹と雪男の幸せを願っているぞ。愛玩するだけだと口を酸っぱくして言ってるじゃないか」
「いやだからそれが…まあいいか」
銀もまた如月が幼い頃から知っているため説得など効果がないことを知っていて早々に諦めた。
「朧、お前はすごい娘だ。あれを籠絡させて夫婦になるはじめての女なのだからな」
純粋に、妹を尊敬した。
朔と輝夜が顔を見合わせた。
何やらろくなことが起きそうにない感じがしたが、ということはーー雪男は恐らく蚊帳の外。
朔は銀と何やら立ち話をしていた雪男の首根っこを掴んでにっこり笑った。
「じゃあ朧、借りて行くよ」
「はい。お師匠様…行ってらっしゃいませ」
「ああ。おい如月、朧にあることないこと吹き込むなよ」
「貴様に指図される謂れはない。さっさと行かんか」
朧にべったり抱きついている如月をひと睨みした後朔たちに攫われるようにして居なくなると、如月は居間の机にあらかじめ用意していた酒の入った徳利を手に舌舐めずりをした。
「では早速雪男との情事を話してもらおうか」
「は…はいっ!?」
「私は知っているのだぞ。さあさあ、一献おやり」
何故か如月に一夜のことを知られてしまって動揺した朧は盃の酒を一気に飲み干してしまい、目から星が出そうになってくらくらした。
「どうだった?ん?最初から話しなさい」
「はい…。最初から…ええと…」
ーー酒のせいで口が軽くなった朧がすらすらと話してしまい、屋根の上でそれを聞いていた銀が真っ白な耳をぴくぴく動かして盗み聞きしてその内容に転げ回って笑っていた。
「あいつめ、やるな」
「……はあ…それは…想像以上の内容で…いや…本当にか?」
「そうなんです…お師匠様、ああ見えて…ふふ…」
酔い潰れて倒れ込んで寝てしまった朧に布団をかけてやった如月は、若干顔を赤くしながら朧の隣に寝転ぶ。
「奴め…なんてふしだらな…!」
「如月、想像で雪男を組み敷くのは勝手だが実際にはやるなよ。ようやく幸せが訪れるんだからな」
屋根の上から降って来た声に如月は鼻を鳴らして鈴虫の音に耳を傾けた。
「私は真に妹と雪男の幸せを願っているぞ。愛玩するだけだと口を酸っぱくして言ってるじゃないか」
「いやだからそれが…まあいいか」
銀もまた如月が幼い頃から知っているため説得など効果がないことを知っていて早々に諦めた。
「朧、お前はすごい娘だ。あれを籠絡させて夫婦になるはじめての女なのだからな」
純粋に、妹を尊敬した。

