猫が毛を逆立てるようにして警戒している雪男の傍に立った朧は、何やらふたりがただならぬ関係なのではないかと疑い、雪男をじっと見上げた。
「お師匠様…」
「へっ!?い、いや、あいつは俺をからかうのに命賭けてんだ。昔からそうだ!主さま助けて…」
広間に移動しながら雪男が朔に助けを求めると、しんがりを歩いていた如月が雪男の尻をぺろんと撫でた。
「うおぉっ!何すんだ!」
「尻を振って私を誘惑していただろうが」
「してねえよ!朧、誤解するなよ、こいつとは何にもな…」
「私の愛玩物に何をしようが関係あるまい。朧、私は礼節を弁えつつこれを愛玩しているから心配するな」
まるで十六夜を女にしたかのようにそっくりな如月は、まだ若干ぽかんとしている朧の肩を抱いて広間に着くと雪男に注意された。
「おいその手袋を外せよ」
「馬鹿を言うな。これを外せば貴様を愛玩できないじゃないか」
「如月、お前は相変わらず屈折した愛情を抱いていますねえ」
「ははは、輝兄ほどではないですよ。輝兄こそ想いを遂げられましたか?」
「いやいや私の愛しい方は身持ちが固くてなかなか振り向いてくれないんです」
ーー朔はそんな会話を聞いていたが聞いていないふりをして、青ざめている雪男に何故如月が来たか話し出した。
「うちは兄弟で家業を分担しているのは知っているな?表は俺、裏は如月が仕切っている。お前には如月からうちの全ての役割を教わってもらう」
「はっ?如月から?!いや、輝夜から聞くよ…」
「いえいえ私は流浪の身で家業にはほとんど関わっていませんから。雪男、覚悟しなさい」
「さあ可愛がってあげるよ雪男。朧も交えて貴様を可愛がるのもいいな…うん、いい」
…輝夜もなかなかの変わり者だが如月も負けてはいない。
雪男は隣に座っている朧の手をしっかり握って如月から遠ざかった。
「お師匠様…姉様はとって食ったりしませんよ」
「さあてどうかな。素手で触らずともこの手袋さえあれば愛玩はできる。この日を待っていたよ」
まさに蛇に睨まれた蛙。
屈折した如月の愛情に雪男は朧を膝に乗せて熱視線から隠れながら大きなため息をついた。
「お師匠様…」
「へっ!?い、いや、あいつは俺をからかうのに命賭けてんだ。昔からそうだ!主さま助けて…」
広間に移動しながら雪男が朔に助けを求めると、しんがりを歩いていた如月が雪男の尻をぺろんと撫でた。
「うおぉっ!何すんだ!」
「尻を振って私を誘惑していただろうが」
「してねえよ!朧、誤解するなよ、こいつとは何にもな…」
「私の愛玩物に何をしようが関係あるまい。朧、私は礼節を弁えつつこれを愛玩しているから心配するな」
まるで十六夜を女にしたかのようにそっくりな如月は、まだ若干ぽかんとしている朧の肩を抱いて広間に着くと雪男に注意された。
「おいその手袋を外せよ」
「馬鹿を言うな。これを外せば貴様を愛玩できないじゃないか」
「如月、お前は相変わらず屈折した愛情を抱いていますねえ」
「ははは、輝兄ほどではないですよ。輝兄こそ想いを遂げられましたか?」
「いやいや私の愛しい方は身持ちが固くてなかなか振り向いてくれないんです」
ーー朔はそんな会話を聞いていたが聞いていないふりをして、青ざめている雪男に何故如月が来たか話し出した。
「うちは兄弟で家業を分担しているのは知っているな?表は俺、裏は如月が仕切っている。お前には如月からうちの全ての役割を教わってもらう」
「はっ?如月から?!いや、輝夜から聞くよ…」
「いえいえ私は流浪の身で家業にはほとんど関わっていませんから。雪男、覚悟しなさい」
「さあ可愛がってあげるよ雪男。朧も交えて貴様を可愛がるのもいいな…うん、いい」
…輝夜もなかなかの変わり者だが如月も負けてはいない。
雪男は隣に座っている朧の手をしっかり握って如月から遠ざかった。
「お師匠様…姉様はとって食ったりしませんよ」
「さあてどうかな。素手で触らずともこの手袋さえあれば愛玩はできる。この日を待っていたよ」
まさに蛇に睨まれた蛙。
屈折した如月の愛情に雪男は朧を膝に乗せて熱視線から隠れながら大きなため息をついた。

