翌日には雪男が現当主の妹を嫁に迎える報は町中に轟いていた。
人当たりがよく町に出ることも多かったため姿を見れるだけで喜んでいた娘たちは悲しんだが、皆が最終的には喜び祝福した。
「そうなると次は主さまと輝夜の番だな。お前らどうなってんだ。気になる女は居ないのか?」
「自分に嫁が来るからって偉ぶるな。今の言葉、父様が乗り移ったのかと思ったぞ」
「兄さんはともかく私は特定の方を作る主義ではないので」
輝夜の場合渡り歩くことが多いためそれは分かるが問題はーー
「…そんな目で見ても居ないものは居ない。あまりしつこいと破談にするからな」
「うわっ、ひどっ!ところで祝言の日っていつ…」
「さあ。お祖父様が良き日を決めて下さる。お前は何とかして氷麗を説得しろ。後な…」
庭を履いていると瞬く間に兄弟に取り囲まれた雪男は、朔が珍しく口ごもったため嫌な予感がして掃く手を止めて眉をひそめた。
「な…何か問題でも?」
「んん、俺たちは別にどうということはないが…まあいいか、いずれ近いうちに分かる」
「はあっ?意味分かんねえよ匂わすな!」
「匂わすと言えば朧も同じようなことを言ってたな。知っているか?」
その朧は山姫と何やら台所で料理をしており、今度は雪男が口ごもりながら曖昧に頷いて目を泳がせた。
「あー…本人に直接聞いた方がいいと思うな」
「ふうん、ならいい」
ーー正式に朧と夫婦になることが決まってからこの兄弟はやたらまとわりついてくる。
それは嬉しいのだが、朔たちと義兄弟になる実感が毛ほどない雪男は戸惑うばかり。
「兄さんはね、あなたと縁を結ぶことができて本当に喜んでいるんですよ。私もそうですが」
「ああ、まあそれは嬉しいな…」
「…と上げておいて何ですが、嵐がやって来るので腹を決めて下さいね」
「へっ?」
ーーまさに嵐も嵐が近付いてきていた。
人当たりがよく町に出ることも多かったため姿を見れるだけで喜んでいた娘たちは悲しんだが、皆が最終的には喜び祝福した。
「そうなると次は主さまと輝夜の番だな。お前らどうなってんだ。気になる女は居ないのか?」
「自分に嫁が来るからって偉ぶるな。今の言葉、父様が乗り移ったのかと思ったぞ」
「兄さんはともかく私は特定の方を作る主義ではないので」
輝夜の場合渡り歩くことが多いためそれは分かるが問題はーー
「…そんな目で見ても居ないものは居ない。あまりしつこいと破談にするからな」
「うわっ、ひどっ!ところで祝言の日っていつ…」
「さあ。お祖父様が良き日を決めて下さる。お前は何とかして氷麗を説得しろ。後な…」
庭を履いていると瞬く間に兄弟に取り囲まれた雪男は、朔が珍しく口ごもったため嫌な予感がして掃く手を止めて眉をひそめた。
「な…何か問題でも?」
「んん、俺たちは別にどうということはないが…まあいいか、いずれ近いうちに分かる」
「はあっ?意味分かんねえよ匂わすな!」
「匂わすと言えば朧も同じようなことを言ってたな。知っているか?」
その朧は山姫と何やら台所で料理をしており、今度は雪男が口ごもりながら曖昧に頷いて目を泳がせた。
「あー…本人に直接聞いた方がいいと思うな」
「ふうん、ならいい」
ーー正式に朧と夫婦になることが決まってからこの兄弟はやたらまとわりついてくる。
それは嬉しいのだが、朔たちと義兄弟になる実感が毛ほどない雪男は戸惑うばかり。
「兄さんはね、あなたと縁を結ぶことができて本当に喜んでいるんですよ。私もそうですが」
「ああ、まあそれは嬉しいな…」
「…と上げておいて何ですが、嵐がやって来るので腹を決めて下さいね」
「へっ?」
ーーまさに嵐も嵐が近付いてきていた。

