人のように夜に眠ることなど滅多にない。
だが朧との一夜、そして十六夜との対峙で疲れ切っていた雪男は珍しく深い眠りに入り、その間朧が一応何事もないようにと起きていたがーー
薄い布団で一緒に包まって寝顔を一心に見つめる。
白いまつ毛はなんとも美しく、触るととても柔らかくて、何故か涙が出た。
「こんな綺麗な人がこの世に存在するなんて…」
十六夜も朔も輝夜も綺麗さで言うと引けを取らないが、惚れた弱みでどうしても贔屓してしまう。
贔屓目に見てもこの男は美しい。
母が雪男を好きにならなくて本当に良かったと痛感して、髪や頰をちょいちょい触っているとーー
「悪戯中かな?」
「!兄様!お、お帰りなさい」
「ああそのままでいいよ。…寝てるな。熟睡してるな」
百鬼夜行から戻ってきた朔が若干驚きながら居間に上がり、すやすや寝ている雪男の寝顔を眺めた。
帰って来るといの一番に出迎える男が熟睡ーー
「疲れてるみたいです」
「昨晩お前が疲れさせたとか?」
「!!い、いえ、なんにもしてませんっ!」
「雪男め、耐えたか。賭けは負けてしまったな。輝夜、お前もな」
「ええ、賭けにならなかったですからね。このまま寝かせておいてやりましょう。これから祝言の日までやることは山ほどあります」
「お前も手伝えよ」
朔と輝夜が傍で会話をしているうちに雪男の目がゆっくり開く。
朧が隣にいるのはいいとしてーー
「え…主さま!?え、もう朝か!?」
「寝坊とはいい度胸だな。今回は見逃してやろう」
がばっと起き上がった雪男の髪は寝癖がついてあちこち跳ねていて、兄弟皆がそれを笑って秋晴れの空を見上げた。
「ほんっとごめん!あの…ちょっと…やめてもらえるかな…」
朔と輝夜、そして朧が雪男の跳ねた髪に触りまくってくしゃくしゃにして、ますます跳ねた髪に笑い声が上がる。
彼らにとって雪男はかけがえのない存在。
彼らがこうして無邪気にじゃれるのは、雪男だけ。
だが朧との一夜、そして十六夜との対峙で疲れ切っていた雪男は珍しく深い眠りに入り、その間朧が一応何事もないようにと起きていたがーー
薄い布団で一緒に包まって寝顔を一心に見つめる。
白いまつ毛はなんとも美しく、触るととても柔らかくて、何故か涙が出た。
「こんな綺麗な人がこの世に存在するなんて…」
十六夜も朔も輝夜も綺麗さで言うと引けを取らないが、惚れた弱みでどうしても贔屓してしまう。
贔屓目に見てもこの男は美しい。
母が雪男を好きにならなくて本当に良かったと痛感して、髪や頰をちょいちょい触っているとーー
「悪戯中かな?」
「!兄様!お、お帰りなさい」
「ああそのままでいいよ。…寝てるな。熟睡してるな」
百鬼夜行から戻ってきた朔が若干驚きながら居間に上がり、すやすや寝ている雪男の寝顔を眺めた。
帰って来るといの一番に出迎える男が熟睡ーー
「疲れてるみたいです」
「昨晩お前が疲れさせたとか?」
「!!い、いえ、なんにもしてませんっ!」
「雪男め、耐えたか。賭けは負けてしまったな。輝夜、お前もな」
「ええ、賭けにならなかったですからね。このまま寝かせておいてやりましょう。これから祝言の日までやることは山ほどあります」
「お前も手伝えよ」
朔と輝夜が傍で会話をしているうちに雪男の目がゆっくり開く。
朧が隣にいるのはいいとしてーー
「え…主さま!?え、もう朝か!?」
「寝坊とはいい度胸だな。今回は見逃してやろう」
がばっと起き上がった雪男の髪は寝癖がついてあちこち跳ねていて、兄弟皆がそれを笑って秋晴れの空を見上げた。
「ほんっとごめん!あの…ちょっと…やめてもらえるかな…」
朔と輝夜、そして朧が雪男の跳ねた髪に触りまくってくしゃくしゃにして、ますます跳ねた髪に笑い声が上がる。
彼らにとって雪男はかけがえのない存在。
彼らがこうして無邪気にじゃれるのは、雪男だけ。

