いつの間にか首筋が切れて流血していることに気付いた雪男は手で押さえながらその場に座り込んだ。
「いや…本気でやばかった…」
居間では朧と十六夜が抱き合って喜んでいたが、疲れと緊張と安堵が一気に襲ってきてその輪に加わるどころではない。
「雪男、ご苦労だったな」
「ああ…何とかなった…のか?」
「ええ、これで晴れて父様にも認められて問題が全て解決したのでは」
ふたりから励まされてようやく腰を上げた雪男は、満面の笑顔でやって来た息吹に笑いかけた。
「お前の旦那に殺されるとこだったぞ」
「そんなことないよ十六夜さんは雪ちゃんを認めてたから。雪ちゃんと…これで私たち本当の家族になれるね」
ーー本当の家族。
その言葉があまりにも温かく、雪男は無意識に胸を押さえて言葉を詰まらせた。
「家族、か…」
「今までだって家族だったけど、今度は雪ちゃんが朧ちゃんと家族を作るんだよ。私本当に嬉しい。雪ちゃんとずっと一緒に居られるんだからっ」
「母様、その辺にしておいてやって下さい。雪男が溶けてしまいそうだ」
顔を真っ赤にして照れている雪男の両肩を朔と輝夜がぽんと叩いた。
「我が一族は結束が固い。お前は最も義理堅く尽くして来た。今後も我が一族と朧を頼むぞ」
「ちょ、ちょっとお前ら俺に期待しすぎじゃないか!?」
「何を言いますか。私たちにとってあなたは師であり父であり兄なのです。朧との子が産まれる時は何があっても駆けつけますからね」
「そうだな。まずは手始めに弟や妹に祝言を挙げる旨を連絡しよう」
ーーそれまでふんわりした気持ちでいた雪男が突如背筋を伸ばす。
「え!?」
「へえ、どうした?会いたくない弟か妹が居るのか?」
「い、いやあ…別に?」
慌てふためく雪男の様子に朔と輝夜がほくそ笑む。
祝言の準備をすべく、皆が動き出した。
「いや…本気でやばかった…」
居間では朧と十六夜が抱き合って喜んでいたが、疲れと緊張と安堵が一気に襲ってきてその輪に加わるどころではない。
「雪男、ご苦労だったな」
「ああ…何とかなった…のか?」
「ええ、これで晴れて父様にも認められて問題が全て解決したのでは」
ふたりから励まされてようやく腰を上げた雪男は、満面の笑顔でやって来た息吹に笑いかけた。
「お前の旦那に殺されるとこだったぞ」
「そんなことないよ十六夜さんは雪ちゃんを認めてたから。雪ちゃんと…これで私たち本当の家族になれるね」
ーー本当の家族。
その言葉があまりにも温かく、雪男は無意識に胸を押さえて言葉を詰まらせた。
「家族、か…」
「今までだって家族だったけど、今度は雪ちゃんが朧ちゃんと家族を作るんだよ。私本当に嬉しい。雪ちゃんとずっと一緒に居られるんだからっ」
「母様、その辺にしておいてやって下さい。雪男が溶けてしまいそうだ」
顔を真っ赤にして照れている雪男の両肩を朔と輝夜がぽんと叩いた。
「我が一族は結束が固い。お前は最も義理堅く尽くして来た。今後も我が一族と朧を頼むぞ」
「ちょ、ちょっとお前ら俺に期待しすぎじゃないか!?」
「何を言いますか。私たちにとってあなたは師であり父であり兄なのです。朧との子が産まれる時は何があっても駆けつけますからね」
「そうだな。まずは手始めに弟や妹に祝言を挙げる旨を連絡しよう」
ーーそれまでふんわりした気持ちでいた雪男が突如背筋を伸ばす。
「え!?」
「へえ、どうした?会いたくない弟か妹が居るのか?」
「い、いやあ…別に?」
慌てふためく雪男の様子に朔と輝夜がほくそ笑む。
祝言の準備をすべく、皆が動き出した。

