素肌が触れ合うことを避けて抱きしめ、そして抱きしめられた側もそれに気付いていた。
雪男は意図的だったし、朧は気持ちが離れていて触れ合うのを避けたかもしれない、と思ったがーー
もしそうだとしたら…こんな風にきつく抱きしめたりするだろうか?
「お師匠、様…」
「…俺はさ、何も変わってないから」
「え…?」
「…待ってるから。もしまだお前も同じ気持ちなら…言ってくれ」
やんわり促した。
朧がいつも何か言いたげにしていることは知っていたし、それを口にして自分がどんな反応をするか…それを怖がっていることも分かっている。
だから精一杯促した。
「私は…私はまだあなたのことを…」
言いかけて顔を上げるとすぐそこに雪男の唇があり、慌てて俯いた朧は、唇を噛み締めてぎゅっと目を閉じた。
「私は…取り返しのつかないことをしたんです…」
「ん、そうだな…誰にも言えずに独りで悩んでたんだろ?水臭いな、俺が心の狭い男に見えるか?」
ーー大らかな男だ。
からかい甲斐もあれば頼り甲斐もあり、真摯に相談に乗ってくれることも知っている。
己の悩みにがんじがらめにされてそれを失念していた朧は首を振り、先ほどの雪男の言葉を繰り返した。
「同じ…気持ち…?」
「そうだ。変わらない。俺が嫁さんにしたいのは…朧、お前だけだ」
目の前が晴れた気がした。
輝夜に次いで雪男にも心を軽くしてもらい、朔にずっと見守ってもらい、皆に大切にされていることを痛感した。
「お師匠様…私も同じ…。あなたのことを…」
「でもまだ踏ん切りがつかないって言いたいんだろ?分かってる。なんか隠してることを言ってくれるまで待つ。それまではお前に触らない」
雪男なりのけじめに朧が頷く。
嬉しくて嬉しくてーー仕方なかった。
同じ想いだと知って、触りたくて仕方がなかったが、自分もけじめをつけなくてはならない。
「お師匠様、もう少しだけ待ってもらえますか…?」
「ん、ちゃんと待つって。…泣くなよ」
袖で涙を拭ってくれた雪男の胸元に顔を埋めて泣き顔を隠した。
雪男は意図的だったし、朧は気持ちが離れていて触れ合うのを避けたかもしれない、と思ったがーー
もしそうだとしたら…こんな風にきつく抱きしめたりするだろうか?
「お師匠、様…」
「…俺はさ、何も変わってないから」
「え…?」
「…待ってるから。もしまだお前も同じ気持ちなら…言ってくれ」
やんわり促した。
朧がいつも何か言いたげにしていることは知っていたし、それを口にして自分がどんな反応をするか…それを怖がっていることも分かっている。
だから精一杯促した。
「私は…私はまだあなたのことを…」
言いかけて顔を上げるとすぐそこに雪男の唇があり、慌てて俯いた朧は、唇を噛み締めてぎゅっと目を閉じた。
「私は…取り返しのつかないことをしたんです…」
「ん、そうだな…誰にも言えずに独りで悩んでたんだろ?水臭いな、俺が心の狭い男に見えるか?」
ーー大らかな男だ。
からかい甲斐もあれば頼り甲斐もあり、真摯に相談に乗ってくれることも知っている。
己の悩みにがんじがらめにされてそれを失念していた朧は首を振り、先ほどの雪男の言葉を繰り返した。
「同じ…気持ち…?」
「そうだ。変わらない。俺が嫁さんにしたいのは…朧、お前だけだ」
目の前が晴れた気がした。
輝夜に次いで雪男にも心を軽くしてもらい、朔にずっと見守ってもらい、皆に大切にされていることを痛感した。
「お師匠様…私も同じ…。あなたのことを…」
「でもまだ踏ん切りがつかないって言いたいんだろ?分かってる。なんか隠してることを言ってくれるまで待つ。それまではお前に触らない」
雪男なりのけじめに朧が頷く。
嬉しくて嬉しくてーー仕方なかった。
同じ想いだと知って、触りたくて仕方がなかったが、自分もけじめをつけなくてはならない。
「お師匠様、もう少しだけ待ってもらえますか…?」
「ん、ちゃんと待つって。…泣くなよ」
袖で涙を拭ってくれた雪男の胸元に顔を埋めて泣き顔を隠した。

