「嫁さんを…貰おうと思ってさ…」
朔が気を利かせてくれて結界内で話ができたのは幸いだったが、出だしから詰まりまくりな雪男は、絶句する氷麗の前で冷や汗をかいていた。
「お嫁さんってあなた…息吹さんのことは?まさか息吹さんなんじゃ…!」
「いやいや違う!まあその…惚れた女ができてさ」
「どこの村の雪女なの?私は知っているかしら?」
「雪女じゃなくて…その…」
「俺の妹だ」
ずばっと結論を放った朔は、ふたりに絶句されて肩を竦める。
「奇跡のようなことが起きたんだから仕方ないじゃないか。認めてやれ」
「奇跡って……触れても痛みを感じないと…?」
「まあ…うん、そういうこと」
氷麗、再び絶句。
人に対して偏見があるわけではないが、人によって数を減らした種族のことには心を痛めてはいる。
そして人である息吹と妖の十六夜が夫婦になったことも未だ胸に棘が刺さったような痛みを感じることもある。
「そう…そうなの…」
「まだ先代には正式に許してもらえてないけどさ、今できる限りのことはやってるよ」
母の顔に納得できない、と書いてある。
女手ひとつで育ててくれた大切な母には反対されたくない。
その一心で見つめ合っていると、敢えて空気を読まない朔は、頬杖をついて氷麗に身を乗り出した。
「妹は反対されるんだったら家を出て行くと言っていた。さすがに父も参るだろう。ちなみに俺は賛成派だ」
「何故賛成を?」
「大切にしてくれそうだからな。側近として信頼している。疑いようがない」
「主さま…」
じんとしてしまった雪男が感動していると、氷麗はしばらく黙り込んでまた深々と頭を下げた。
「あまりにも突然のことで今すぐにはお返事致しかねます」
「いや、いいんだ。しばらく滞在していってくれ。歓迎する」
顔色の悪い母。
何故か罪悪感にかられた雪男は氷麗の隣に移動して、細い手を握り続けた。
朔が気を利かせてくれて結界内で話ができたのは幸いだったが、出だしから詰まりまくりな雪男は、絶句する氷麗の前で冷や汗をかいていた。
「お嫁さんってあなた…息吹さんのことは?まさか息吹さんなんじゃ…!」
「いやいや違う!まあその…惚れた女ができてさ」
「どこの村の雪女なの?私は知っているかしら?」
「雪女じゃなくて…その…」
「俺の妹だ」
ずばっと結論を放った朔は、ふたりに絶句されて肩を竦める。
「奇跡のようなことが起きたんだから仕方ないじゃないか。認めてやれ」
「奇跡って……触れても痛みを感じないと…?」
「まあ…うん、そういうこと」
氷麗、再び絶句。
人に対して偏見があるわけではないが、人によって数を減らした種族のことには心を痛めてはいる。
そして人である息吹と妖の十六夜が夫婦になったことも未だ胸に棘が刺さったような痛みを感じることもある。
「そう…そうなの…」
「まだ先代には正式に許してもらえてないけどさ、今できる限りのことはやってるよ」
母の顔に納得できない、と書いてある。
女手ひとつで育ててくれた大切な母には反対されたくない。
その一心で見つめ合っていると、敢えて空気を読まない朔は、頬杖をついて氷麗に身を乗り出した。
「妹は反対されるんだったら家を出て行くと言っていた。さすがに父も参るだろう。ちなみに俺は賛成派だ」
「何故賛成を?」
「大切にしてくれそうだからな。側近として信頼している。疑いようがない」
「主さま…」
じんとしてしまった雪男が感動していると、氷麗はしばらく黙り込んでまた深々と頭を下げた。
「あまりにも突然のことで今すぐにはお返事致しかねます」
「いや、いいんだ。しばらく滞在していってくれ。歓迎する」
顔色の悪い母。
何故か罪悪感にかられた雪男は氷麗の隣に移動して、細い手を握り続けた。

