朧が百鬼夜行へ同行ーー
そして雪男の百鬼夜行への参加ーー
ただでさえ前者の出来事だけでも百鬼の士気が上がったのに、どちらかと言えば後者の雪男の件がとりわけ古参の百鬼たちの士気を盛り上げた。
「お前が百鬼夜行に参加するなどどの位ぶりだ?」
「そうだな…最近でいえば息吹のことで朝廷に行った時かな」
あっという間にその報は轟き、雪男は囲まれて朧の手の届かない存在となる。
自分を守るために久々すぎる百鬼夜行に参加してくれることを密かに喜んで冷静なふりを努めていると、銀が耳をぴょこぴょこ動かしながら朔の傍に侍って胡座をかいた。
「奴の雪月花を見れるのは珍しいんだぞ」
「雪…月花?」
「見ればすぐにそれとわかるさ。ところで俺の息子と話したそうだな?」
「はい。とても丁寧な方で…」
話をしている最中でも視界に雪男が入ると目で追ってしまう。
また何故かそういう時よく雪男と目が合うので長く見ていられないのがいつも心残りな朧は、朔の膝に手を置いて目を輝かせた。
「兄様がお務めをしているのを見るのは初めてです」
「俺は先頭に居るからお前は真ん中辺りに居てもらうよ、危ないからね」
「兄様の傍に居たいです」
うーん、と唸った朔は、そう言われるだろうと予測していたのか、膝をつきながら自室に入って腕を伸ばし、一振りの刀を朧に差し出した。
「俺が父様に天叢雲を譲り受けるまで使っていた刀だ。よく手入れしておいたからお前にも扱えるはず。これを俺だと思って…ははっ」
話の最中に喜びのあまり抱きついてきた朧に脇をくすぐられて笑う朔と、眼福の思いでそれを見守る百鬼たちーー
刀を手にした朧は何故か神聖な空気に包まれているようで、今夜は何かが起こるーー百鬼たちに強くそう思わせた。
そして雪男の百鬼夜行への参加ーー
ただでさえ前者の出来事だけでも百鬼の士気が上がったのに、どちらかと言えば後者の雪男の件がとりわけ古参の百鬼たちの士気を盛り上げた。
「お前が百鬼夜行に参加するなどどの位ぶりだ?」
「そうだな…最近でいえば息吹のことで朝廷に行った時かな」
あっという間にその報は轟き、雪男は囲まれて朧の手の届かない存在となる。
自分を守るために久々すぎる百鬼夜行に参加してくれることを密かに喜んで冷静なふりを努めていると、銀が耳をぴょこぴょこ動かしながら朔の傍に侍って胡座をかいた。
「奴の雪月花を見れるのは珍しいんだぞ」
「雪…月花?」
「見ればすぐにそれとわかるさ。ところで俺の息子と話したそうだな?」
「はい。とても丁寧な方で…」
話をしている最中でも視界に雪男が入ると目で追ってしまう。
また何故かそういう時よく雪男と目が合うので長く見ていられないのがいつも心残りな朧は、朔の膝に手を置いて目を輝かせた。
「兄様がお務めをしているのを見るのは初めてです」
「俺は先頭に居るからお前は真ん中辺りに居てもらうよ、危ないからね」
「兄様の傍に居たいです」
うーん、と唸った朔は、そう言われるだろうと予測していたのか、膝をつきながら自室に入って腕を伸ばし、一振りの刀を朧に差し出した。
「俺が父様に天叢雲を譲り受けるまで使っていた刀だ。よく手入れしておいたからお前にも扱えるはず。これを俺だと思って…ははっ」
話の最中に喜びのあまり抱きついてきた朧に脇をくすぐられて笑う朔と、眼福の思いでそれを見守る百鬼たちーー
刀を手にした朧は何故か神聖な空気に包まれているようで、今夜は何かが起こるーー百鬼たちに強くそう思わせた。

